自由
ジーコ🇯🇵JAPAN
→2002〜2006年の4年間
2002年、日本代表がワールドカップに初出場した後、トルシエ監督から引き継いだのがジーコでした。
彼は「サッカーの神様」の異名を持つブラジルの伝説的な選手でした。
指導者としては、細かい戦術や攻守のパターン、私生活の規律はなく、選手には自由を与えました。
その結果、2006年ドイツW杯(1次リーグ敗退)には出場しましたが、賞賛されるどころか、何もしてないと揶揄されました。
なぜ揶揄されたのか…
理由は、選手に自由を与えたからです。
日本人には、ルールや規律を重んじる特性があるからです。
言われたことを、キッチリ1mmの狂いもなくこなす作業が得意ということです。
逆に、自由とは自分で考えて行動することです。
彼のイメージと日本人の特徴は真逆だったのです。
その当時は、私も彼の考え方に賛同できなかったのですが、いまは素晴らしい指導者だったと思います。
そもそも、サッカーは自由なスポーツで、理屈で解決することが、選手の素晴らしい発想を削いでしまう恐れがあるからです。
「それは考えられる年齢になってから」
こんなことを言われる方もいらっしゃいますが、小さい頃から考えていない選手が、大きくなってから考えられるようになるのでしょうか。
考える習慣と解決できる術を身につければ、どんなに難しい問題があってもクリアしていけます。
それを身につけるには、もちろん時間がかかります。
いかに見守れるか
どれだけ許容できるか
ギリギリまで我慢できるか
こんなことを指導の根底においていると、選手たちに教えるのではなく、選手たちに教わることが多くなります。